設備配管を躯体に埋め込むときは、配管経路だけでなく、構造部材の断面、鉄筋とのあき、かぶり、コンクリートの充填性を確認します。設備図と配筋図を重ね、打込み前に調整することが大切です。

ここでは、RC造・SRC造の柱・梁・スラブ・壁に埋め込むCD管・PF管を中心に扱います。給排水管など、すべての設備配管に同じ条件を適用するものではありません。設計図書に指示がある場合はそれに従い、指示がない場合は工事監理者・設計者と協議して納まりを決めます。

1.内径ではなく外径で納まりを確認する

CD管・PF管の内径と外径の関係(mm)
呼称内径dCD管外径DPF管外径D
141922
162123
222831
283437

CD管はコンクリート埋込み用、PF管は露出・コンクリート埋込みに用いる区分を確認します。埋込み寸法は、採用製品の外径で照合します。

配管計画の共通事項
項目確認内容
配管の集中EPSまわりなど多数の管が集まる箇所は、事前に設備工事業者・工事監理者・設計者と調整する。
外壁・屋上スラブひび割れ対策上、原則として埋め込まない。外壁でやむを得ない場合は施工図に経路を示し、承諾と記録を残す。
柱・梁コンセント、スイッチ、照明、電話情報引出口、テレビ端子等に必要な管・ボックス以外を埋め込まない。
施工図配管経路、ボックス位置、配筋との関係を記載し、承諾を得る。
鉄筋主筋・フープ・スターラップ・トラス筋を切断しない。承諾された施工図に従って配管する。

2.柱は配管本数とボックス位置を制限する

柱の埋込み条件
項目確認する条件
上下階へのわたり配管柱をEPSの代わりに使用しない。
アウトレットボックス(1個用)柱1本当たり4箇所以下、1面当たり2箇所以下。
配管本数・方向任意の水平断面で4本以下。垂直配管のみとし、横走り配管をしない。
ボックスへの接続原則として背面側へ接続する。困難な場合は第2フープ筋の手前から折り曲げる納まりを確認する。
ボックス位置・かぶり柱主筋外面より内側に入らないよう取り付ける。柱主筋のかぶり30 mm以上を確保できない場合は、増打ち等について事前協議する。
主筋と管のあき50 mm以上。確保できない場合は管を主筋内側へ入れ、サブフープ等で保持する詳細を確認する。
フープとの干渉フープを切断・折曲げせず、間隔調整と補強フープの追加を施工詳細で決める。

3.梁は端部を避け、配管方向を確認する

梁の埋込み条件
配管の種類位置・寸法の条件
梁から間仕切り壁への垂直配管柱面から1 m以上離す。
梁内の軸方向の水平配管原則として避ける。やむを得ない場合は梁成Dの中央0.4D内に、2本までとする。
水平配管のあきスターラップとのあき、管相互のあきを50 mm以上確保する。
床レベルで梁をまたぐ配管主筋下部(二段筋の上部)で梁と直交させ、柱面から1 m以上離す。平行する鉄筋・配管相互のあきを50 mm以上確保する。

4.スラブは外径・集中・交差・固定を確認する

スラブ共通の確認条件
項目条件
配管外径増打ちを含まないスラブ厚の1/4以下。これを超える場合は協議する。
2本以上の並列配管管相互と鉄筋とのあきを30 mm以上確保する。
5本以上が並列・近接する場合4本以下ごとに200 mm以上のあきを確保する。
交差配管鉄筋交差部を避け、1段重ねまでとする。
浮き・蛇行防止1 m間隔以内で固定する。ボックス・カップリングまわりも、鉄筋との接触部を緊結する。
梁に平行な配管梁面から500 mm以上離す。
鉄骨梁上のスタッド付近梁と直交する配管とスタッドのあきを50 mm以上確保する。

5.壁は垂直配管とし、かぶりを確保する

壁の埋込み条件
項目確認する条件
配管外径壁厚の1/4以下。
配管方向原則として垂直のみ。横走り・クロス配管はしない。
配管相互のあき・かぶり30 mm以上。アウトレットボックスまわりは別途納まりを確認する。
ダブル配筋の外壁やむを得ず埋め込む場合は、内外の鉄筋間へ配置する。
シングル配筋の外壁やむを得ず埋め込む場合は、ボックス部分を除き建物内部側へ配置する。

記録に残すこと

承諾済み設備埋込図、配筋との重ね図、製品外径、あき・かぶり・固定間隔の測定結果、増打ち・補強の協議記録、打込み前写真を残します。

本記事は実務学習のための一般的な確認の視点です。個別案件の適否・寸法・検査条件は、適用する設計図書・法令・規準と、担当設計者・工事監理者の確認に基づいて判断してください。

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