アースドリル、オールケーシング等の場所打ちコンクリート杭について、コンクリートの品質管理で気を付けたい強度・調合条件を整理します。以下は実務上の管理の目安です。採用する工法と設計図書・特記仕様書を確認し、個別に指定された条件がある場合は、その条件に従ってください。
1.強度および調合条件
(1)構造体強度補正値と余盛
構造体強度補正値₂₈S₉₁は、設計図書に特記がない場合、一般的に3 N/mm²とします。コンクリートを土中に打ち込み、杭頭に余盛を設ける条件では、養生温度による強度補正は原則として不要とします。余盛高さは、無水掘りの場合は500 mm以上、それ以外は800 mm以上とします。ただし、北海道等の地中温度が低い地域では強度発現が遅れるため、必要に応じて養生温度による調合強度の補正を行います。
(2)セメントの種類
普通ポルトランドセメントまたは高炉セメントB種を使用します。配合計画書に記載された種類が、設計図書や採用工法の指定と一致しているかを確認します。
(3)単位セメント量
330 kg/m³以上を目安とします。ただし、掘削孔内に水または安定液がない場合は、310 kg/m³以上とします。
(4)スランプと単位水量
打込み時の施工性を考慮し、スランプは21 cmとします。単位水量は200 kg/m³以下とします。スランプの設定値と単位水量を、配合計画書で併せて確認します。
(5)水セメント比
60%以下を目安とします。
迷ったときの進め方
設計図書、採用工法の仕様、配合計画書の条件が食い違う場合は、どの条件を採用するかを設計者・工事監理者と確認します。高強度コンクリートや個別に評定等を受けた工法など、別の管理条件が指定される場合には、この記事の目安をそのまま当てはめないようにします。
記録に残すこと
適用した仕様書、設計基準強度、構造体強度補正値、セメントの種類、単位セメント量、単位水量、スランプ、水セメント比を配合計画書と対応付けます。杭番号ごとに孔内の水・安定液の状況、余盛高さ、納入書、確認結果や協議事項を整理して残します。
参考情報
運営者提供の品質管理メモをもとに編集。数値・条件は個別工事の設計図書・特記仕様書および採用工法の仕様と照合してください。
本記事は実務学習のための一般的な確認の視点です。個別案件の適否・寸法・検査条件は、適用する設計図書・法令・規準と、担当設計者・工事監理者の確認に基づいて判断してください。