EXTERIOR / 02

メタルカーテンウォールの設計・施工のポイント

二次シール、排水経路、熱伸縮、取付金物を確認します。

1.層間変位への追従を確認する

材料の条件と施工時の確認事項を分け、次の項目を確認します。

層間変位への追従を確認するの確認
確認する項目条件と確認のポイント
ガラスまわりのクリアランスガラスまわりのシールの幅Wは枠とガラスとのずれから求めます。ガラスのエッジクリアランスを十分とり、枠の変形があってもガラスに直接応力が作用しないようにします。
PCa板とサッシの取合いPCa板とサッシの組合せによるカーテンウォールは、サッシに対する変位がメタルのみの場合よりも大きくなります。また、隣接するPCa板がスラブ間パネルの場合は、サッシ縦枠とパネルとは、少なくとも面内方向にフリーとします。

2.二次シールと排水経路を確認する

二次シールと排水経路を確認するの確認
確認する項目条件と確認のポイント
二次シールと排水経路

一次シールが切れた場合を想定し、縦枠(方立又はマリオン)より横枠(無目又はトランザム)に排水され、横枠の端部より約100 mmの部位にある水抜き孔より排水されるよう、二次シールやキャッチパン・立上りなどで室内へ漏水しないような排水経路を確保します。

また、特にノックダウンカーテンウォールにおいては、方立と無目および方立のジョイント部のシーリング材の施工性、手順をモックアップ等で確認し、確実にシーリング材及び気密ラインの連続性を確保します。水抜き孔は外壁面の水膜でふさがれない位置とし、無目カバー・バッフル・サッシ内の排水孔をずらします。等圧機能では、逆流しないようにします。

3.熱伸縮からシーリング幅を検討する

長い部材のジョイントは熱膨張による伸縮を考慮します。

δ = α × L × ΔT × (1 − Kt)

熱伸縮の計算に用いる記号と条件
確認項目条件・確認内容
δ部材の伸びあるいは縮み(mm)
α部材の線膨張係数(/°C)
L部材の設計長さ(mm)
ΔT⊿T:部材の実効温度差(°C) 明色の場合:外壁55°C、笠木は65°C 暗色の場合:外壁70°C、笠木80°C
Kt部材の拘束、端部拘束および面外変形による逃げを考慮した場合の温度変化によるムーブメントの低減率(一般的に0.2~0.3程度)
熱伸縮からシーリング幅を検討するの確認
確認する項目条件と確認のポイント
シーリング幅の決定上記δの値がシーリング材の許容圧縮(引張り)率内になるように、また部材長さの製品誤差・施工誤差を考慮してシーリング材の幅を決めます。

4.ファスナーの調整しろと防錆を確認する

ファスナーの調整と防錆
確認項目条件・確認内容
調整しろファスナーは取付調整できる構造とします。但し調整範囲内では、取付け部の強度が十分得られることを確認します。調整しろは水平方向10 mm以上、垂直方向10 mm以上かつ、想定される製作・施工誤差を吸収できる値とします。
めっきファスナーは、原則として電気亜鉛めっきとします。屋外は溶融亜鉛めっきとします。

5.結露・表面処理・防火を確認する

結露・表面処理・防火を確認するの確認
確認する項目条件と確認のポイント
結露水と凍結寒冷地の場合、結露水の外部への排出は原則として避けます。排出する場合は結氷片の落下に対し安全を考慮します。超高層建築の高層部は気温が下るため、凍結に対する配慮が必要です。
打込みアルミ材の保護アルミニウム型材をPCa板に打ち込む場合は、蒸気養生および竣工後の温度差を考慮してアルミ型材のアンカーに熱伸縮吸収のクッション材を巻くなどの検討を行います。また、素地面となる形材切断面のアルカリ腐蝕を防止するため、素地部にクッション材などの保護材を取り付けます。
表面処理の選定アルミニウム表面仕上げ・表面処理(表面処理の種類:陽極酸化皮膜・複合皮膜・塗装、塗装の種類: アクリル・ウレタン・ふっ素樹脂など)には、用途・条件・環境・メンテナンスにより耐久性が異なるので、種類・膜厚・耐食性・耐薬品性・耐候性を事前に検討します。
開口部の防火設備延焼の恐れのある部分の開口部は大臣認定防火設備(個別認定品)、鋼製(SUS)等にするか、開口部の内側にシャッターやドレンチャーなどその他の防火設備が必要です。

6.製作と現場取付けを確認する

製作と現場取付けを確認するの確認
確認する項目条件と確認のポイント
シールと取付け時の条件現場シールの接着面が十分にとれない場合は工場シールで接着面をつくります。先打ちのシーリング材は後打ちのシーリング材と接着性のよいものを選びます。強風(風速10m/s以上)時は取付け作業を行いません。仮取付けした製品は、原則としてその日のうちに本取付けを行います。
すべり面と固定部熱伸縮に伴う発音を少なくするため、ジョイント部のすべり面に摩擦軽減材(テフロン加工板・ステンレス板など)をはさみます。また、ファスナーの固定部は溶接するなどして不必要なスライドはさせません。
工事中の雨水・防錆工事中、コンクリートスラブやパネル裏面に吹付けたロックウールを通ってパネル目地から雨水が流れ出ると、アルカリでパネル表面がおかされるので、仮設の水止め立上り・目地ふさぎ・養生などをします。また、早めに本設シールを打ちます。ファスナーの溶接部は防錆塗料を塗ります。
耐火ボードと層間ふさぎ延焼防止の耐火ボードは、躯体(柱・梁・床)から支持し、方立て・無目からは切り離します。また、これを支持する金物は鋼製とします。耐火ボードとコンクリートの間は耐火上有効なふさぎ(層間ふさぎは 1.6 mm以上の鋼板(通し)の上に50mm以上のモルタル(コンクリート)またはロックウールを充填)をします。
← 外壁の記事一覧に戻る

関連する記事