1.締結部の動きに合う製品を選ぶ

ヒンジ・スライド部では、ボルト軸力の導入を必要とする製品を区別します。

層間変形等により挙動(ヒンジ、スライド)する部分への締結には、ボルトへの軸力導入が不要な「ハードロックナット」または「ペタルファスナー」を適用します。「Uナット」はボルトへの軸力導入が必要なため適用できないことに注意します。

仕上げ材締結部のゆるみ止めの比較
確認項目ハードロックナットUナットペタルファスナー
分類ナット系ナット系スプリング系
仕組み凹凸形状の上下ナットを組み合わせ、偏心によるくさび効果を得る内蔵ステンレスばねの反力で緩みを防ぐねじ込み時にスプリングの引締め力と押圧力を生じさせる
ヒンジ・スライド部使用可使用不可。ボルト軸力の導入が必要使用可
使用方法メーカー指定トルクで締め付けるねじ精度JIS B 0209の6g以上のボルトを使用するナットに接するまで取り付ける
注意点ボルトの余長を長くする必要がある板ばねが一度ねじ山に噛むとなじまなくなるため、直角に締め込むボルト余長5山以上を確保する

2.メーカーの取付け方法と正規品を確認する

刻印・成績書・梱包ラベルで製品を確認し、指定の方法で施工します。

取付け、使用方法はメーカーの基準を遵守します。ボルト・ナットの締結に際しては、正しい締結方法を厳守します。メーカーの正規品であることを、製品に施されているメーカー名の刻印などで確認します。溶融亜鉛めっき品はメーカー名の刻印が確認しづらいため、別途メーカーが発行する検査成績書等により正規品であることを確認します。使用する製品は、正規販売会社から入手した製品であることを、梱包に添付されているラベルで確認します。

3.ナット系のボルト精度と締付けを確認する

材質、ねじ精度、トルクと工具を一組で確認します。

使用するボルトは、ナットと同等の精度を必要とするためねじ山精度をJIS B 0209の6g(旧JISの 2 級)以上とします(溶融亜鉛めっきボルトの場合は、めっき前の精度)。使用するボルトとナットの材質は同種とし、SUS304またはSUSXM7、および溶融亜鉛めっき(HDZ35) のいずれかあるいは同等以上とします。締め付けトルクは、メーカーの指定する値とします。

締め付けには、トルクレンチ、またはトルク調整用クラッチダイヤル付き電動ドライバドリルを使用します。

4.スプリング系の余長と取付け後の形状を確認する

ナットに接する位置まで取り付け、形状の変化を確認します。

ナット掛け後のボルト余長部に取り付けるため、ボルト余長を5山以上確保します。ナットに接するまで取り付けます。取付け前の三角形の形状が、取付け時に六芒星状(✡の形)になっていることを確認します。