1.めっきを前提に製作と接合を計画する

めっき槽に納まる形状と、めっき後に溶接しない接合方法を製作図で確認します。

めっき槽の大きさ(一般的に長さ8m、幅1.5 m、深さ1.8m位)に応じて形状を考慮します。めっきしにくい形状の場合は、めっきが阻害されないために必要な穴を設けます。めっき後の接合方法は溶接を使用せず、亜鉛めっきボルトまたはステンレス鋼ビス止めとします。めっき前の加工組立てに際して生じた切断部、穴あけ部の凹凸、ささくれ等および溶接部のスラグは除去し、グラインダー等で平滑に仕上げておきます。

めっきの前に製品検査をします。

2.めっきの厚さと不具合を確認する

溶融亜鉛めっきと、やむを得ず使用する電気亜鉛めっきの条件を区別します。

溶融亜鉛めっきは、JIS H 8641溶融亜鉛めっきのHDZT 49(膜厚49μm、めっき付着量約350g/m²) 以上とします。やむを得ず電気亜鉛めっきとする場合は、JIS H 8610 の3級(化成皮膜を除いた亜鉛めっきの最小厚さが8μm、めっき付着量約57g/m²)以上とします。めっきに不具合(不めっき、ひび割れ、剥離等)がある場合はめっきをやり直します。

3.搬入・取付け時の傷と止水を確認する

左官等の後工程も含めて表面を保護し、傷は取付け後の検査で確認します。

めっき処理後の製品は、運搬、搬入、取付けに際して処理面を傷付けないように養生します。現場取付け後は、左官工事のこて等で処理面を傷付けないように養生します。アンカーと躯体仕上面との取合いは弾性シーリング材でシールします。取付け後外観検査を行い、めっき面が傷付いた所は高濃度亜鉛末塗料(ジンクリッチペイント)で補修します。

4.意匠と耐候性に応じて塗装仕様を決める

電気亜鉛めっきは塗装を必要とする仕様です。下塗りから上塗りまで同一メーカーでそろえます。

溶融亜鉛めっき面に塗装を施すことは防錆的には不要であるが、意匠上必要な場合は次の方法による(ただし、電気亜鉛めっきの場合は塗装が必要です)。塗装は原則として JIS 規格品塗料を使用し、さび止めを含めて専門塗装業者により責任施工してもらいます。塗料は下塗りから上塗りまで同一メーカーの製品で塗装します。塗料種類の組合せ、塗付け量、工程間の放置時間、塗付け回数などの詳細はメーカーの仕様によります。

塗装仕様は設計図書によるが、特記がない場合は次の表の仕様-Iによります。仕上げに大きな耐候性を要する場合は次の表の仕様-II、IIIによります。鋼製建具等に耐候性塗装をする場合は、工場塗装のさび止め仕様について、製作工場と打ち合わせます。

亜鉛めっき面の塗装仕様
工程仕様Ⅰ仕様Ⅱ仕様Ⅲ
素地処理溶融亜鉛めっき:白錆・付着物・油脂の除去。電気亜鉛めっき:化成皮膜処理同左同左
下塗り1変性エポキシ樹脂系プライマー1回同左同左
下塗り2変性エポキシ樹脂系プライマー1回同左同左
中塗りポリウレタン樹脂用中塗り塗料1回アクリルシリコン樹脂用中塗り塗料1回ふっ素樹脂用中塗り塗料1回
上塗りポリウレタン樹脂塗料1~2回アクリルシリコン樹脂塗料1~2回ふっ素樹脂塗料1~2回

下塗りは工場塗装を基本とし、現場塗装も可能とする仕様です。塗付け量と工程間隔はメーカー仕様で確認します。

5.めっきできない製品の素地調整と塗装を確認する

素地処理後のさびと、溶接・ボルト部分の膜厚不足を防ぎます。

塗装は原則として JIS 規格品塗料を使用し、さび止めを含めて専門塗装業者により責任施工してもらいます。油性系さび止めペイントのうち、JIS K 5621一般用さび止めペイントは防錆効果が不十分なため、原則として使用しません。ブラスト処理面は非常に活性で錆が発生しやすいので、処理後直ちに一回目の下塗り塗装をします。溶接部分のスパッタやスラグを完全に除去します。特に突起状態であると塗膜厚が十分に得られないので注意します。

ボルト接合や溶接部分などは素地調整をした後、さび止め塗料を入念に塗付ける(2回塗り以上)。塗料種類の組合せ、塗付け量、工程間の放置時間、塗付け回数などの詳細はメーカーの仕様によります。塗料は下塗りから上塗りまで同一メーカーの製品で塗装します。