1.仕上がりの特性を事前に共有する
小さな見本だけでは伝わりにくい色むらや白華を、施工例も使って説明します。
まだある程度軟らかいコンクリートの上にセメントが混入された粉体を散布して塗り込むものなので、塗り厚のばらつきを避けられず、そのためにある程度色むらができます。セメント系であるために、エフロレッセンスが発生し色むらとなります。寒い時期の施工ではエフロレッセンスの発生が特に多くなる性質があります。エフロレッセンスの防止と完全除去は困難であるが、床の使用により除去されてゆく。
補修するとその跡が非常に目立つので、養生に注意を払い、きずを防止することが肝要です。鉄粉を含むものを海のそばで使用すると、海塩粒子により錆びることがあるので、材料の選定で留意します。色むらやエフロレッセンス小さな見本品やカタログの説明不足から、監理者および発注者(発注者)は色むらなく仕上がるものと理解されている場合があるが、色むらを完全に防止することはできないので、施工例等を見せて説明し、了解してもらう。またエフロレッセンスについても完全に防止することは不可能なので、十分説明し了解してもらう。
2.ワックスとコンクリート調合を決める
補修やワックスによる色合わせの限界を理解し、下地の調合をそろえます。
カラーワックス掛けは避けることが望まれます。(カラーワックスは一時的な色合せに使うもので、剥がれてしまうことや、フォークリフト等のタイヤブレーキが掛かる場所では樹脂焼けし、黒く変色します)。カラーワックスを使わずに、発注者がメンテナンスに用いるクリヤワックスを使用するのが望ましいです。やむを得ずカラーワックス掛けをする場合は、多少色むらが透けて見えても、薄く塗ることが望まれます。
カラーワックスは水性のものを使用する(パラフィン系は滑りやすく汚れやすいので避けます)。呼び強度は21以上とします。スランプは12 cm~18 cmの範囲で定めます。単位セメント量は300 kg/m³ 以上とします。
| 項目 | 条件 |
|---|---|
| 呼び強度 | 21以上 |
| スランプ | 12~18 cm |
| 単位セメント量 | 300 kg/m³以上 |
3.天候・施工体制と打継ぎを確認する
打込みと同時に仕上げる工法として、雨と低温を避けた工程を組みます。
土間の場合は、打継ぎには丸面ごてによる押し目地を設けることが望まれます。施工実績の多い業者を選定します。散布塗り込み型の表面硬化仕上げは、コンクリートの打込みと一体で仕上げる工法です。雨天や降雨の可能性が高い日は施工しません。雨打たれでは補修費が8~10倍かかることがあり、補修後の見え方も変わるため、天候と工程を事前に調整します。気温が0℃以下になるおそれがある場合は、延期もしくは採暖します。
4.散布量・ブリージング・散布時期を管理する
面積当たりの使用袋数を確認し、下地の状態を見ながら散布します。
散布量が少ないと色むらや性能低下の原因になるので、施工面積当りの使用袋数等で散布量をチェックします。表面硬化材の層のふくれや剥離を低減するために、ゴムレーキ等を使用してブリージング水およびレイタンスを除去します。
理想的にはブリージングがほぼ完了し、かんじきをはいてやっと乗れる程度の時期であるが、1000m² を超えるような打設の場合は、常に理想的なタイミングで撒くのは難しい。施工面積が広い場合には、むしろ遅めのタイミングで撒き、一様に散水して仕上げる方が結果がよい場合があります。この場合散水量が多くなりがちなので注意します。散水は硬化材が軟らかめのペースト状になる程度とします。
ふるいを用いる方法:比較的均一に撒けるが、風がある場合や大面積では施工が難しい方法です。とんぼで掻き均す方法:大面積では、この手法が用いられることが多い。傾向として乱暴に行うと撒きむらが生じやすいため、とんぼなどで材料を散らした後、溜り箇所では追って掻き均します。
5.押え回数と施工後の保護をそろえる
補修跡を残さないよう、仕上げ方向と養生方法を施工前に決めます。
押え回数をふやすと色むらになりやすいので、機械ごて擦りの後は、金ごて押え一回で仕上げます。このとき、こて押えの方向とストロークを一定にそろえます。仕上げ後2日間を目安に水にぬらさないようにします。ただし、コンクリートの仕様(膨張材を使用する場合等)や季節ごとの施工環境を考慮して決定します。カット目地はコンクリートの収縮ひびわれが生じる前に速やかに行います。カットに適する材齢は、機種により異なるので専門業者と打合せて決定します。
墨出しは床に逃げ墨が残らないような方法で行います。雨がかりの場所では、ベニヤのアクが付くので、ベニヤの使用は避け、ポリエチレンフィルムのジョイント部をガムテープ等で張り合せ、ポリエチレンフィルムの下に雨水が回り込まないように止水します。