1.平場の押え層の材料と厚さを確認する

押え層は、防水層の保護と施工後の使い方を踏まえて計画します。

砂利まき押えを行う場合は、粒径とまき厚さを吟味し、ルーフドレンまわりには流出止めを設けます。また目詰まり防止のため定期的に洗浄するよう、建物管理者に申し入れます。防水層とコンクリート保護層の間に設ける絶縁シートは、フラットヤーンクロス(70g/m²程度)またはポリエチレンフィルム(厚さ0.15 mm以上)とします。外断熱工法の場合、ポリスチレン断熱材とコンクリート保護層の間に設ける絶縁用シートは、フラットヤーンクロスとします。

押えコンクリートの厚さは80 mm以上とし、溶接金網(3.2~6.0φ、100 mm角程度)を入れて補強します(ただし、ゴンドラ・車などが走行する場合は、別に担当設計者が検討します)。押えコンクリートは原則として普通コンクリートとし、強度18 N/mm²以上、かつスランプ18 cm以下で直均し仕上げとします。寒冷地で凍害のおそれがある場合は、空気量を通常より1%程度増やします。

寒冷地の押え層の仕上げ材は、とくに非吸水性の材料を用い、1/50程度の勾配をとり、水はけを良くします。パラペットまわりの排水溝がモルタル仕上げの場合、ラス入りとし塗り厚は水下でも35 mm程度を確保します。屋上の手摺・柵は、床部に独立して設けるかパラペットあごの側面から支持します。なお、金物の仕上げ面との取合い部は必ずシールします。軽歩行用の保護層として、断熱ブロックを用いる場合は、飛散防止のため風荷重(負圧)をチェックします。

押え層の主な数値
項目条件
絶縁シートフラットヤーンクロス70 g/m²程度、またはポリエチレンフィルム厚さ0.15 mm以上。外断熱の断熱材上はフラットヤーンクロス
押えコンクリート厚さ80 mm以上。強度18 N/mm²以上、スランプ18 cm以下
溶接金網径3.2~6.0、100 mm角程度。ゴンドラ・車両走行時は別途検討
排水溝のモルタルラス入り。水下で塗り厚35 mm程度を確保

2.伸縮目地と緩衝材を連続させる

押え層の伸縮を防水層に伝えないよう、目地を立上がりや設備基礎までつなげます。

押えコンクリートの伸縮目地は、厚さ25 mm程度で立上がり面から600 mm以内の位置とその内側に3m 程度の間隔で設け、パラペット立上がりまで通します。押えコンクリートが立上がり面に接する場合は、緩衝材として厚さ25 mm程度のコーナークッション材(発泡ポリエチレンなど)を設けます。排水溝の仕上げモルタルには、1m間隔程度にV目地を設けます。設備基礎等の突出部の周囲にも緩衝材として厚さ25 mm 程度のコーナークッション材を設けます。

伸縮目地の深さは防水層表面まで達するものとし、原則として成形伸縮目地材を使用します。

押え層の目地・緩衝材の目安
箇所目安
押えコンクリートの伸縮目地厚さ25 mm程度。立上がりから600 mm以内、その内側は3 m程度の間隔
立上がり・設備基礎の周囲コーナークッション材厚さ25 mm程度
排水溝仕上げモルタル1 m間隔程度のV目地

3.立上がりパネルと笠木の排水を確認する

乾式パネルの通気と金属笠木の伸縮を妨げない納まりにします。

パネルは平場の押えコンクリートを打設した後に取付けます。あご下には必ず水切り目地を設けます。パネルのジョイントはシールなどせず、通気性を確保します。パネルを金物で取付ける場合は、メーカー仕様によります。パラペット笠木の天端は湿式仕上げを避け、金属板(アルミまたはステンレス板) かコンクリート打ち放しの上塗膜防水またはPCブロック(伸縮目地つき)とします。

金属笠木の場合、材料の伸縮を考慮しジョイント目地にシールをしない形式の既製品の使用を原則とします。この場合、メーカー指定のクリアランスを確実にとって等圧を確保します。ただし、吹きあげなどで笠木の下に水が入った場合にも漏水しないよう、防水末端部を処理します。

4.呼樋の止水・結露防止と清掃を引き継ぐ

引渡し後の清掃まで含めて、排水設備の維持管理を計画します。

呼樋の外壁貫通部の外部側は、弾性シーリング材でシールします。呼樋が天井裏などで露出する場合は、ウレタンの吹き付けなどかコンクリートの打ち増しを行って結露防止の処置をします。ねじ込み式ルーフドレンへの縦樋または呼樋などの接続は、漏水のないよう完全に締め付けます。ルーフドレンまわり(飛来物の多い場合は屋上全体)の清掃を、竣工引き渡し時に、建物管理者に依頼しておきます。