1.平場の水勾配とスラブの仕上げを確認する

水勾配は仕上げ材だけに任せず、躯体で確保します。防水構法に応じた勾配と、設備貫通の位置を施工図で確認します。

コンクリートはスランプ 18 cm以下を原則とし、密実に打設します。設備等の配管は、スラブ内への埋設及び防水層の貫通を原則として行いません。コンクリート表面は金ごて仕上げとし、水溜りができないよう平滑に仕上げます。

防水構法ごとの下地勾配の範囲
防水構法下地勾配の範囲
アスファルト防水押え構法1/100~1/50
アスファルト防水露出構法1/50~1/20
シート防水1/50~1/20
塗膜防水1/50~1/20

寒冷地では、1/50~1/20の勾配が望ましいです。

2.立上がりの壁厚と配筋を確認する

パラペット、ハト小屋、トップライトの立上がりは、スラブとの一体性と防水下地の安定性を確認します。

コンクリートの壁厚は 180 mm以上とし、縦・横筋とも D10-200 mmピッチ程度のダブル配筋とします。コンクリートはスラブコンクリートと一体打ちを原則とします。やむを得ず打ち継ぐ場合は、水勾配を考慮した位置に水平配置します。立上がり部の下地は、コンクリート打放しを原則とします。

3.笠木とあごの水切り・取付物を確認する

笠木上の雨水を屋上側へ流し、あごや取付物からの浸水を防ぎます。

笠木及び防水押え用あごのコンクリート天端は、1/10程度の内勾配とし、立上がりコンクリートと一体打ちします。あご部に丸環などが設置される場合は、アンカーの埋込み強度を考慮し、あご見付け寸法を240 mm以上として配筋します。アンカーかんざし筋は16φを1本以上とします。笠木等でとくに水切りが考慮されない場合は、あご下に水切り目地を設けます。

パラペットの誘発目地は、1m前後で配置します。また、あご見付け寸法は、かぶりを考慮した寸法とします。コンクリート打放しの笠木は、弾性塗膜防水で仕上げます。塗膜防水は、弾性、耐久性に優れているアクリルゴム系やウレタンゴム系の建築用塗膜防水材(JIS A 6021)とします。コンクリート打設後にカッター目地を入れることは行いません。丸環の取付け位置は、誘発目地がある場合は一致させます。丸環のアンカーはかんざし式とし、パラペットの鉄筋に針金又はクリップで緊結してコンクリートに打込みます。

屋上の手摺・柵は、パラペット天端には取り付けません。あごの側面とするか屋上床部に独立して設けます。

4.立上がり高さを水上・水下で確認する

立上がり高さは、水上・水下のレベルと保護層の有無を踏まえ、設計図書と施工詳細で確認します。

アスファルト防水の場合、立上がり寸法の最大は、水下で500 mm程度を限度とします。なお、多雪地域では積雪量による立上がり高さを検討します。

5.塔屋と出入口の防水末端をそろえる

同じ屋上で納まりが複雑になる場合も、防水末端の高さが途切れないようにします。

塔屋の外壁には原則として水切り用のあごを設け、外壁と同時打ちします。やむを得ず後打ちする場合はあご上部の外壁面にシーリング用の目地を設けます。水切りあごの仕上げは、パラペット笠木と同じ弾性塗膜防水とします。水切り用あごを設けられない場合は、防水層末端部に金属製水切りが設けられるような欠き込みを設けます。パラペットと塔屋外壁が取合う等、同一屋上で複雑な納まりがある場合は、防水層末端部のレベルが同じになるように、全体を計画します。

出入り口部分の防水層末端部も周辺と同一レベルになるように計画します。塔屋にコンクリートの外階段がある場合は壁付とし、床から浮かすなどして、防水層と切離して設けます。

6.ルーフドレンの位置を躯体図で確認する

受皿の位置・高さと梁筋との干渉を、コンクリート打込み前に確認します。

ルーフドレンはJCW-301規格に合致したものを選定します。 *JCW:日本鋳鉄ふた・排水器具工業会。ルーフドレンの位置はコンクリート寸法図に必ず明示し、受け皿(本体) は躯体コンクリートに打込みます。呼樋も同時に打込みます。縦型ドレンの位置は、防水層の施工性を考慮して、受け皿の縁をパラペット立上がり面から300 mm以上離します。受け皿は水はけを考慮して、排水溝水下の所定のコンクリート天端より30 mm以上下げて水平に取付けます。

横型ドレンの場合は、梁筋にぶつかるので梁を 50 mm 程度下げるなどして、納まりを施工図で必ずチェックします。